【DTP】「DTPデザイナー」じゃ、ダメですか?

mouse_image

発端はこちらの記事、■気になるデザイン[12]「DTPデザイナー」って何?/津田淳子 : 日刊デジタルクリエイターズ

「DTPデザイナー」という呼称が、おかしい、とおっしゃられておられます。
私としては、それほど違和感なく使ってきたのですが、確かに「グラフィックデザイナー」「エディトリアルデザイナー」などと並べると、言葉の使い方的には間違っていなくもなきにしもあらず。

DTPデザイナーは、フライヤーやリーフレット、パンフレット、DM、ポスター、また雑誌や書籍などをデザインするのが仕事のようだが(ググってみたらそういうことらしい)、それならグラフィックデザイナーだったり、エディトリアルデザイナーだったり、両者ともなんか違うな、ということならただ単にデザイナーでいいのではないか、と思うのだが、そうはなっていない。私はそこになんだかちょっと嫌な感じを受ける。

via: ■気になるデザイン[12]「DTPデザイナー」って何?/津田淳子 : 日刊デジタルクリエイターズ

いやまあ、それはそうなんですけどね。
例えば、名刺交換をするとして、ただ単に「デザイナー」とだけ書かれた名刺だと、
一体この人はどんなものを「デザインする人」なんだろうか? と疑問に思うのではないだろうか?
疑問に思えば質問すればいいのですが、それではなんだか名刺が名刺としての機能を充分に果たしていないのではないか、と深く考え込んでしまったりする。
私がもし、「デザイナー」とだけ書かれた名刺を受け取ったら、どう思うだろうか。
やはり、どんな仕事なのか、さっぱり分からないだろう。
私自身も「デザイナー」であるにもかかわらず、だ。
「デザイナー」といっても、いろいろあるし、いろいろありすぎて、つかみ所がないのであります。
名刺にわざわざ「つかみ所のない職業です」と書かなくてもいいのではないだろうか。

では私のように、「フライヤーやリーフレット、パンフレット、DM、ポスター、また雑誌や書籍などをデザインするのが仕事」の人は、どう表示したらよいのだろうか、と考えたら、やっぱり「DTPデザイナー」と名乗った方が、通りがいいのが、現状じゃないだろうか。

私の場合、どうしているのか。
私は「DTPデザイナー」と名乗る場合もある。「グラフィックデザイナー」と名乗る場合もある。
「紙の方のデザイナー」と名乗ることもある。
要するに「WEBデザイナーではないですよ」ということを表示したいのだ。
昨今の業界の事情を知っていらっしゃる方なら、言わずもがなだが、印刷(に関わる)業界全体的に、景気は良くない。
そんな中でけっこうな仕事量がある分野として「webデザイン」がある。
「webデザイン」は「紙の方のデザイン」ではないだろっ! と言われそうですが、
ビジュアルに関するデザインであれば、学校出たてのホヤホヤwebデザイナーよりは、ましなものを作る自信はあります。
だから仕事領域としては「webデザイン」も私の仕事範疇に入るのです。
しかし、実際、お仕事としてはほとんどお受けしていない。
それは単にルートを持っていないということと、そういうルートを開拓していないから。
「紙の方のデザイン」仕事がまだ、私を必要としてくれている、という現状もありますゆえ。

で、名乗る時の話に戻りますが、「WEBデザイナーではなく、紙の方のデザイナーなんです」ということを
カンタンに表示するには「DTPデザイナー」という名称がことの外、便利なのですよ。

ここで、「M.C.P.C. ―むり・くり―プラスコミュニケーション」のCLさんはM.C.P.C.: DTPデザイナーは確実にいるというエントリーで、

名刺の肩書きにそう書いてある人もひとりもいないなぁ。これはいったいどういうことだ。うーむ。

DTPデザイナーの大半は、名刺を持たずに社外に出ないで働いているからなんだと思います。というか、肩書きはなんちゃらデザイナーではなく「制作部」とかで済むのが現実では。

via: M.C.P.C.: DTPデザイナーは確実にいる

と(笑)
たしかに。DTP土方(なんていう言い方は無いかもしれんが)な会社でコツコツやっている人は、なかなかオモテに出てくる機会がないでしょうからねえ。

しかも、あの雑誌、読んでいる大半はDTPデザイナーだったりしやしないか。

via: M.C.P.C.: DTPデザイナーは確実にいる

DTP WORLD』に限らず『MdN』もですかね。

とりあえず、「DTPデザイナー」という言葉は、もう定着しちゃってる名称になってしまったんじゃないかと。
言葉というのは常に時代の需要に対して変化し続けていくものでしょうから。

参照サイト:
■気になるデザイン[12]「DTPデザイナー」って何?/津田淳子 : 日刊デジタルクリエイターズ
M.C.P.C.: DTPデザイナーは確実にいる