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「7つの習慣」をマンガで読む読書メモシリーズの第4弾です。
第1弾はこちら。
【BOOK】マンガならわかる?「まんがでわかる7つの習慣」要点メモ(1)
第2弾はこちら。
【BOOK】マンガならわかる?「まんがでわかる7つの習慣」読書メモ(2)
第3弾はこちら。
【BOOK】マンガならわかる?「まんがでわかる7つの習慣」読書メモ(3)
今回は「第4の習慣:win winを考える」を見ていきます。
- 第1の習慣 主体的であること
- 第2の習慣 終わりを思い描くことから始める
- 第3の習慣 最優先事項を優先する
- 第4の習慣 win-winを考える ← イマココ!
- 第5の習慣 先ず相手を理解し、理解される
- 第6の習慣 シナジーを創りだす
- 第7の習慣 刃を研ぐ(自分を磨く)
第4の習慣 win-winを考える
ここからは人間関係を含めた公的成功に必要な習慣となる。
あなたは”交渉”には、勝者と敗者が付きものと考えていないだろうか。
自分の利益を主張するばかりでは、周囲の信頼は得られない。
「win winを考える」とはどういうことか。
そのまま訳せば「自分も勝ち、相手も勝つ」ということになる。
これはいったいどういう意味だろうか。
何らかの交渉事では、自分が勝つか、相手が勝つか、つまりどちらか一方が勝ち、同時にどちらかが負けることが普通では無いのか、と考えるのが普通だろう。
しかし、7つの習慣の中ではそれは大きな間違いだと説く。
自分にも相手にも双方にとってプラスとなる選択をするべきである、というのだ。
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「勝者がいれば、必ず敗者がいる」という考えは間違い
人間関係のパターンには6種類ある。
自分も相手も勝つ。両者が望む結果を得ること。両者が納得する「第3の案」を発見すること。
自分も相手も負ける。
自分が勝ち、相手が負ける。
自分だけの勝ちを考えている。相手のことは考えていない。
自分が負けて、相手が勝つ。実はこれを「win-win」だと勘違いしている人がいる。
双方が納得出来ないなら、取引をしない、という選択。
世の中に蔓延しているのは、「win-lose」という関係。
「自分が勝ち、相手が負ける」という関係。
自社が儲けるために下請け企業に無理な取引を強いることや、上司が楽をするために部下に仕事を押し付けるなど、組織の力関係を自分の力だと勘違いする態度から来る発想だ。
また、「lose-win」という「自分が負けて相手が勝つ」という関係も多い。
これを「win-win」だと誤解している人が多いことも厄介だ。
相手に好かれたい、嫌われたくない気持ちから、つい交渉を譲ってしまう。
結果的に自分の不利益に目を瞑ってしまっている。
とはいえ、不満は残ったまま解消されることはない。
長い目で見れば決して良い選択とはいえない。
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win-winを成立させるための2つの資質
自分も相手も納得できる「第3の案」を模索するためには、
が必要である、と「7つの習慣」では説いている。
相手に「負けない」ためには、「lose-win」にならないためには、きちんと自分の望みを相手に伝える必要がある。
かと言って主張ばかりすると周りに好かれないし、嫌われてしまうことを恐れて自分が先に折れてしまうことから「lose-win」は非常にラクな選択肢として選びがちだ。
だからこそ、「勇気」を持って対峙しなくてはならない。
ただ、それだけではダメ。
もうひとつ「相手にwinを与える思いやり」も必要なのだ。
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場合によっては、「取引しない」という選択肢もある
上記6つのパターンは、時と場合によってベターと呼べる選択肢は違うこともあるだろう。
必ずしも「win-win」がその時のベストにはならない。
例えば、自分の子どもが危険に晒されているときは、何ふり構わず「win」だけを考えるだろう。
疲れて電車で帰宅途中にお年寄りに席を譲るのは、「lose-win」ではあるが、とてもよい行いだ。
必ずしも「win-win」だけが最良ではないこともある。
だが、長期的視点で日常生活や仕事を考えたときは、周りとの協力なくしては仕事は進まないわけで、そういった意味ではやはり出来る限り「win-win」を考えて動くべきだろう。
基本的には「win-win」を目指すことを大前提とする。
しかし、時にはどうしても「win-win」が難しい局面もあるだろう。
そうしたときは、「No-deal」=取引をしない という選択肢も頭に入れておくとよいだろう。
本書では、主人公のバーテンダーが不遜な態度の客に絡まれた際、無理に主張せず、スマートに「会話を降りる」ことで会話がエスカレートすることなく、最後には客に謝罪に言葉を引き出したというエピソードを用いている。
「売り言葉に買い言葉」というように、相手に何かを言われたからといって、お返しにちょっとでも言い返してしまうと、相手はさらに刺のある言葉を返してくることが多い。
お互いに「相手を言い負かそう」としていると、どちらにとってもメリットは無い。
まさに「win-win」の真逆。
ここでの「会話を降りる」は「自分の意見を主張しない」ことによって、「折れた」わけでもなく「負けた」わけでもない、と言える。
両者にとってメリットが無いのであれば、「NO-deal」=取引をしない ということもアリなのだ。
公的成功は、他者を打ち負かして手にする勝利のことではない。
関わった全員のためになる結果に達するように効果的な人間関係を築くこと、それが公的成功である。
ー「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」P.313ー
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「与える人」がもっとも豊かになれる
あなたは「幸せの量」というものがあって、それはある一定の量が割り当てられていて、誰かが幸せになると、自分の「幸せの量」が減ってしまう、と考えてはいないだろうか。
「そんなことはない。身近な人が成功したり、幸せになったりすると、嬉しい」と言いながら、内心では「嫉妬」することもあるのではないだろうか。
それを「欠乏マインド」と本書では呼んでいる。
多くの「欠乏マインド」の人は、「win-winなんて理想論だ」と言う。
どちらかが勝ち、どちらかが負ける、という「二者択一」の考え方に陥っているのだ。
しかし、ここまで読み進めてきた人ならば分かる通り、「win-win」の関係がもっとも理想なので、「欠乏マインド」のままではいけないのだ。
そこで、発想を転換。「豊かさマインド」に切り替えるのだ。
「豊かさマインド」とは、「幸せには一定量はなく、どんどん創りだしていけるもの、全員が幸せになれるのだ」という発想、「全員が勝者になれる」という考え方だ。
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win-winを構築する5つの柱
第1、第2、第3の習慣で学んできたことを実行することや、「豊かさマインド」を持つことで、充実した「人格」が形成される。
素晴らしい(1)「人格」からはじまる交流で、高い信頼に基づく(2)「関係」が構築される。
その上で双方が納得できる(3)「合意」にも到達できるという。
簡単な例え話になるが、まだ人格が整っていない未熟な「こども」同士では、なかなか長く良好な「関係」は見込めない。学校や地域や親との関係性の中から関係が続くことはあるが、こどもたちの「人格」とはあまり関係がないことも多い。
また、人間関係を形作る(4)「システム」も重要だという。
ここで言う「システム」とは「仕組み」という意味だ。
たとえば、従業員に業績別のボーナスを支給している会社。こんなwin-loseの関係が生まれやすいシステム下では、いかに「チームのためにがんばれ」と上司が言っても、win-winの社員関係は育ちにくい。チームの業績が上がれば、チーム全員の評価が上がる方法などにシステムを転換する必要がある。
〜P.113
人間の行動は突き詰めていくと「メリットかデメリットか」という判断でほとんど無意識化で決定されており、そういった分析を行う学問として「行動分析学」がある。
非常に示唆に富む名著なので、ここでご紹介しておく。
集英社 (2012-11-16)
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ここでは詳細は省くが、「人はなぜ◯◯を行うのか」という根源的な問いに対して、心のなかの問題ではなく、外部に原因を求めることで、行動そのものを変えていくことができる、というのが行動分析学だ。
あることを行った結果、望ましい結果がすぐに得られれば次からも同じ行動をとるし、すぐに望ましい結果が得られなければ次からは同じ行動をとらない、ということから、人の行動の根本には「メリット・デメリット」という考え方があり、無意識にそれに従っているのである。
逆にそういった仕組みを利用して、人の行動をマネジメントすることも可能である。
すなわち、人間関係も同じで、仕組み=システムを正しく設計しておかないと、win-winの関係性構築が難しくなってしまう。
最後に、win-winの関係に至るためには(5)プロセスが重要だという。
結果に至るまでには、望ましい過程をたどることが大切になる。
「7つの習慣」では、
1)相手を理解し、 2)解決すべき課題を明確にする 3)確保すべき結果を明確にし、 4)結果を達成するための選択肢を出す という4つのステップを勧めている。
〜P.113
そしてこれは、これから学ぶ第5の習慣、第6の習慣に関する大切な考え方であるという。
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「信頼口座」で残高を増やす、という考え方
成功には「私的成功」と「公的成功」がある。第1、第2、第3の習慣が身に付いていなければ、第4、第5、第6の習慣は身に付かない。第1、第2、第3の習慣は、スポーツでいう基礎体力。基礎体力を高めることで、初めて”試合”で成果が出せる。
〜P.114
数多くのビジネス書、自己啓発書などで会話術や交渉術、思考術、手帳の使い方やノートの取り方、果てはデジタルガジェットの使い方に至るまで、あらゆる「テクニック」が紹介されている。
それら「テクニック」を身につけたり、実践したりしても、短期的には効果があるかもしれないが、長期的には長続きしない。
なぜか。
その人の「人格」や「器」が小さければ、意味が無いのだ。
付け焼き刃の、小手先のテクニックでは、本来的な意味を成さないのだ。
「win-win」の関係性を構築するには、相手を深く理解することも大切だが、自分自身もまた、相手に信頼されなければならない。だから、こそ「人格」が大切なのだ。
では、どうすれば「人格」を磨くことができるのだろうか。
それには「信頼口座」という考え方が理解しやすいだろう。
銀行の口座のように、「信頼」はお金と同様に増えたり減ったりするもので、努力によって増やすことが可能だという考え方だ。
友人との約束を守ったり、気遣いをすれば、信頼口座の残高は増える。逆に、無礼な振る舞いや不誠実な態度をとれば、信頼口座の残高は減る。毎日会う同僚には話せなくても、数年ぶりの旧友に打ち明けられることがあるのは、お互いに長年培ってきた信頼口座の残高が十分高いからだ。信頼口座の貯えを”散財”している人は、いつまでも人から信頼されず、公的な成功の第一歩、win-winはつかめない。
〜P.114
信頼の残高を増やす方法は、ごく自然な「アタリマエのこと」を行うことだ。
「公的成功」への序章
「win-win」の関係をいかに作り上げることができるか。
そのために「全員が勝者になれる」と思えるかどうか。
「私のやり方」でもなく、「あなたのやり方」でもない、新たな選択肢を見つけることができるかどうか。
非常に難しさも感じるが、第1〜第3の習慣が根付いていれば、ここを踏ん張ることで「公的成功」へのステップが開けてくるのだ。
次回は「第5の習慣 先ず相手を理解し、理解される」をご紹介していきます。
第1弾はこちら。
【BOOK】マンガならわかる?「まんがでわかる7つの習慣」要点メモ(1)
第2弾はこちら。
【BOOK】マンガならわかる?「まんがでわかる7つの習慣」読書メモ(2)
第3弾はこちら。
【BOOK】マンガならわかる?「まんがでわかる7つの習慣」読書メモ(3)
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