講談社
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複数の著者によるオムニバス形式のビジネス書。
どうやって生きるか、の前にどう考えるかのヒントを、多様な視点で切り取ったものになっています。
・【BOOK】『強く生きるノート』lecture 1-1 常識という名の「7つの制約」に縛られない生き方(本田直之)
lecture 1 私たちの「希望」のつくり方
1-2 ちきりん 氏(社会派ブログ「Chikirinの日記」運営者)
情報収集でも分析でもなく「思考」に時間を使おう
大漁の情報を集めていると、つちつい考えた気分になってしまいます。たしかに情報収集やデータ分析も重要ですが、それらは思考そのものではなく、考えるための材料集めにすぎません。その情報をどう判断するかが、「考える」ということです。
もともと持っていた知識も、あとから仕入れた知識も、どちらも同じく「考えた」つもりにさせる、と説いています。
インターネットを使えば、公開されている情報を効率よく集めてくることが可能です。
そして、それはほぼだれでも可能です。
ということは、他者(他社)との差別化をするためには、どんな情報を集めるか、ではなく、その情報をどのように判断するか、ということなのです。
そして、意思決定を行う際には、「判断基準」と「情報」とを分けて考えないといけない、といいます。
意思決定とは、つまり何かを決めることですが、例えば
・「1万円以上のカバンは買わない」という「判断基準」
と、
・「このカバンの値段はは5万円だ」という「情報」
との両方が揃えば、買うか買わないかを「決める」ことができます。
だからこそ、情報収集だけではダメで、判断基準が大切なのです。
また、何かを相談された場合も、送るアドバイスとしては、「判断基準」であると。
世の中のほとんどの悩み事は、正解か不正解かがはっきりとしていません。
また、人によってどう感じるかも人それぞれです。
だからこそ、「こうしたほうがいい」という「判断」ではなく、「こういうことに基づいて決めるべきだ」という「判断基準」を伝えることの方が相談者にとっても役に立つものになるということです。
自分のアタマで考えるためのふたつの方法
(1)「なぜ?(WHY?)」と「だからなんなの?(SO WHAT?)」を問い続ける
ある情報に接したときに「なぜ?」と思ったら、それを何度も繰り返して自問自答することで、考えるトレーニングになると説きます。
「なぜ? そうしてそう思うの?」と繰り返して自分に「突っ込みを入れる」のです。
ある程度繰り返して突き詰めると、そのあとは「だからなんなの? どうすればいいの?」とさらに突っ込んでいきます。
(2)「考える時間」を物理的に確保すること
さらに「考える時間」を意識的に増やすべきだといいます。
もともと考える力が高い人と、低い人がいるわけではありません。「よく考えている人」と、「何も考えていない人がいるだけです
タイマーなどを使い、無理矢理にでも考えるための専用時間を確保するなどの方法が紹介されています。
他者の思考プロセスを参考にする
他者に「なぜ?」「どうして?」と聞いて、その思考経路を知ると、多彩な思考プロセスを学ぶことが出来る
何かを考えるトレーニングに他者を巻き込んでいく方法です。
映画や本などを「面白い」と勧められたら、「どうして面白いと思ったの?」と聞いていくのです。
この方法は相手を選んだ方がいいだろうなとは思います。
「なぜ面白いと思ったのか」を言葉にしてアウトプットするのは、なかなかトレーニングしないと難しいのではないでしょうか。
なので、語彙力のある人、博識なひとなどに問いかける方がトレーニングにはなるような気がします。
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