※「ペルソナ名刺」サイトに書いたコラムを再掲しています。
あなたのファンを創る パーソナルブランディングツール ペルソナ名刺 | glad design
#006 価格、品質、広告で勝負しない方法
Photo by lorda
「ペルソナ名刺」を作成するにあたって、参考にさせていただいた書籍をご紹介します。
先のコラムで書いた「しゃべる名刺」だけでなく、他にもさまざまな書籍を参考にさせていただいています。
「ペルソナ名刺」では、その効果を最大限発揮させるためのキモとして、その人の「マイストーリー」を作成します。
作成します、と言っても完全に創作するわけではなく、カウンセリングを通じてお話をお伺いして、その内容を分かりやすく整理するのです。
いわばストーリーとは、作るものではなく「発見する」ものと言えます。
どんな人にもストーリーがあります。
「いやいや、自分はたいしたことはやってこなかったし、人に自慢できるようなこともないよ」 と思われるかもしれませんが、本人にとっては何でもないようなことが、他人にとっては魅力的なポイントだったりするものです。
第三者である私がお話を伺い、ひとつひとつのエピソードやあなたの夢ややりたいことなどを考慮して、1本の軸=ストーリーを目に見えるカタチにします。
この本では、「商品を売るにはストーリー(物語)が必要だ」というよりも、
「どんなストーリーが人の心を動かすのか」
「どうすればそのようなストーリーを発見し、つくりあげ、発信するのか」
という点について書かれています。
読みながらとったメモに加筆してシェアします。
※個人的な感覚でメモしていますので、
「こんなこと書籍に書かれてないぞ!」
というクレームは受け付けませんあしからず。
目次
第1幕 なぜ、価格、品質、広告で 勝負してはいけないの?(理論篇)
1 経営者は、失業者予備軍って知っていましたか?
2 売れ続けるために必要な「XとYの法則」とは?
3 「満足」しただけではお客さんはリピーターにはなってくれません
4 本当のニーズなんてもうないのかもしれません
5 価格競争は結局、自分の首をしめるだけですよ
6 「厳選された素材」「こだわりの製法」では何も言ってないのと同じですね
7 ありきたりな広告ではもう見向きもされなくなりました
8 時代の空気はこんなに変わっています。だからこそ・・・
9 人の心にグサッと突き刺さるハリウッド式黄金律を公開します
10 そうか、パンダがいなくてもブランド化はできるんだ!
11 「3本の矢の法則」であなたは最強になります
12 崖っぷちは最大のチャンスなり!
第2幕 こんなストーリーが価値を生む(実例篇)
1 冬は毎年のように大不況!それを乗り切る秘策とは?
かき氷屋 埜庵のストーリー
2 無名の商品をブランド化!これがあなたの生きる道
養豚農家 みやじ豚のストーリー
3 小さな町の片隅から世界を狙う!崖っぷちから有名店へ
ビーサン専門店 げんべいのストーリー
4 どこよりもカッコイイ法人に!BtoBだからこそ差別化せよ
面白法人カヤックのストーリー
第3幕 心が動けば、商品・サービスは売れ続ける(実践篇)
1 まずは最初の一歩を踏み出し、毎日続けることからです
2 「経営理念」がホコリを被っていませんか?
3 「お客様第一主義」の会社はかなりヤバイですよ
4 「志」はこうやって発見しよう
5 「志」にチャレンジする姿が感動を呼ぶのです
6 これが日本初のエコジョイメント企業の「志」です
7 「みんなを幸せにする会社」とは?
8 ブランド化こそがオンリーワンへの道ですね
9 オンリーワンになるための3つのアプローチはコレです
ギュと絞り込もう/見せ方、魅せ方を変えよう/とにかく宣言しちゃおう
10 タグをつけ、ラベルを貼って、はじめてブランド化は完成します
11「ストーリー」を見つけるための10のヒント
マイナスをプラスに変えよう/裏側(バックステージ)を見せる/体験を売ろう/時間帯を変えてみよう/お客さんに教えよう&コミュニティをつくろう /その場で比較して、試してもらおう/エンターテインメントを売ろう/あえて売らない、という手もある/社長をブランディングしよう/手紙やニュースレターを送ろう
12 マル秘パワーアップキットを公開します
13 語り続けましょう。 変わり続けましょう。
なぜ、価格、品質、広告で勝負してはいけないの?
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第1幕
なぜ、価格、品質、広告で勝負してはいけないの?(理論編)
新しく創業した会社のうち、3年後に残っているのは52%、7年後には34%、10年後には26%になる。
「売れる」ことよりも「売れ続ける」ことが大事。
「売れ続ける」ための「XとYの法則」
島田紳助の考察
Xとは、自分の戦力、自分が何が出来るか
Yとは、時代の流れ
うまく交差すれば爆発的に売れるが、たいていの芸人はXもYも分かっていない。
一発屋が売れるのは、Y(=時代の流れ)が絶えず変動していて、
たまたまX(=できること)がクロスしてしまったから。
なぜそうなったのかが分かっていないから、一発屋で終わってしまう。
「売れ続ける」ためにはお客さんが「満足」するだけではだめで、
満足のさらに上の何か、が必要。
お客さんの側にニーズは無い。
無いから作るしかない。
お客さんに自らのニーズに気づいてもらうために、ストーリーは有効。
「価格競争」で対抗しても、体力のある大手企業には敵わない。
–>価格で勝負しないこと
「厳選された素材やこだわりの製法」など抽象的な品質表示では意味が無い。
–>品質で勝負しないこと
ありきたりな広告では効果がない。売る側の主張は信頼されない。買った側の主張だけが信頼を得る。
–>広告で勝負しないこと
時代の空気は常に変わっている
情報発信がしやすくなった
–>売る側の主張ではなく、買った側の主張が届く環境
企業や政治の不信が蔓延する社会
–>リスペクトされる企業、共感される企業が受け入れられる
超高齢化社会へ突入
–>消費の中心は高齢者になる
ハリウッド式感動ストーリーの黄金律
ここで「奇跡のリンゴ」の例が取り上げられています。
人類共通の感動のツボ
1、何かが欠落している、または欠落させられた主人公が、
2、何としてもやり遂げようとする、遠く険しい目標やゴールに向かって
3、数多くの葛藤、障害、敵対するものを乗り越えていく
というストーリーに人は心を動かされてしまうことが多い。
ビジネスではこうしたストーリーを使って、
人の感情を動かすことが大切。
メリット
・興味を持ってもらえる
・記憶に残る
・オンリーワンになれる
・失敗を語ることでより深い共感を得られる
・ファンになってもらえる
・人に伝えたくなる=クチコミしたくなる
「ウチにはそんな特別な商品なんてない・・・」
–>特別な商品が無いからこそ、ストーリーが必要
旭山動物園の例。
ストーリー「3本の矢の法則」
1、志(こころざし)のストーリー
=ミッション、事業全体のコンセプト
2、ブランド化のストーリー
=最大の差別化ポイント
3、エピソードのストーリー
=アイデア、単体では弱いので1・2と連動させる
不況の時代はストーリーブランディングにとってはチャンスである。
こんなストーリーが価値を生む
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第2幕 こんなストーリーが価値を生む(実例編)
ここでは4つの会社の実例があげられています。
どの会社にも、志のストーリー、ブランド化のストーリー、エピソードのストーリーがまとめられています。
ここを読んだだけでもすぐにこの会社についてもっと知りたい!
と思ってしまうような内容です。
それがストーリーのチカラ、そのものなのです。
心が動けば、商品・サービスは売れ続ける
Photo by Lunchbox Photography
第3幕 心が動けば、商品・サービスは売れ続ける(実践篇)
この章では、自分の会社・お店・事業のストーリーをどのように発見するのか、
どのように発信していけばいいのか、について書かれています。
1、まずは最初の一歩を踏み出し、毎日続けることからです
ストーリーブランディングは、取り入れたらすぐに効果が発揮される、
といった類の販促方法ではない。
第1章の冒頭であったように、「売れる」ことだけを目指すのではなく、
「売れ続ける」ための方法論である。
「小さいことを積み重ねていくことが、とんでもないところに行くたったひとつの道だ」
イチローの名言。
2、「経営理念」がホコリを被っていませんか?
「経営理念」「志」「ミッション」は飾り物ではない。
本当に実現させたいこと、なおかつ世の中に共感を呼ぶような、目指すべき目標を設定しよう。
あとはその「志」に向かって本気で取り組むだけ。
3、「お客様第一主義」の会社はかなりヤバイですよ
お客様と自分の会社の従業員と、どちらが大切なのか。
建前だけの経営理念など不要。
4、「志」はこうやって発見しよう
「自分の会社やお店で実現させたい願望」を徹底的に書き出す
–>「自分の会社やお店で絶対にやりたくないこと」を書き出す
–>「自分の会社やお店の強み・弱み」をいろんな側面から徹底的に洗い出す
–>「強み」を活かして「社会的意義」のあることを行うことで「自分の欲望やエゴ」を満たす方法を模索する
–>「強み」?「社会的意義」=「自分の欲望やエゴ」+「何か社会に役立つ」
–>「自分の欲望やエゴ」は心のなかにしまっておく
–>短い文章で表現する
–>それが「志」となる
5、「志」にチャレンジする姿が感動を呼ぶのです
チャレンジする、行動することで、「志」のストーリーは形作られる。
6、これが日本初のエコジョイメント企業の「志」です
(株)エコブランド の例
人間は最終的には、理性より感情で動く生き物。
環境を守ることは正論だし、大切だとは理性で分かっていても、
楽しくなければ心の底からはやろうと思わないのではないか。
–>エコを楽しむ エコジョイ
7、「みんなを幸せにする会社」とは?
「生キャラメル」で有名な(株)花畑牧場 の例
生キャラメルのヒットで事業は急拡大
–>一段上のステージへ上がった経営理念が必要
みんなを幸せにする会社
1 花畑牧場は、食べる人を幸せにする
2 花畑牧場は、つくる人を幸せにする
3 花畑牧場は、地域の人を幸せにする
経営理念とは、事業展開など新しいアクションを起こすときに、
それが本当に進むべき道なのかどうか、の道標になるもの
8、ブランド化こそがオンリーワンへの道ですね
「ブランド化のストーリー」の見つけ方
「志のストーリー」は理念的な部分
「ブランド化のストーリー」は戦略的な部分
–>「ブランド化のストーリー」は「志のストーリー」を実現させるためにあるもの。矛盾があってはならない。
単純にオンリーワンを目指すこと
ナンバーワンでなくてもかまわない
9、オンリーワンになるための3つのアプローチはコレです
ギュと絞り込もう/見せ方、魅せ方を変えよう/とにかく宣言しちゃおう
「ファーストワン」一番乗りになることができればいいが、
そう簡単には出来ない。
1 絞り込む
何かの専門家、何かのスペシャリストになること
2 見せ方、魅せ方を変える
中身自体は変わっていなくても、パッケージを変えると別商品に見える
3 宣言してしまう
宣言することでそれが事実として一人歩きすることもある
10、タグをつけ、ラベルを貼って、はじめてブランド化は完成します
「◯◯◯と言えば??」というふうな、
その会社・お店・商品などのオンリーワンの特徴を訴求できるキャッチーなキーワード
–>これがあるとないとでは、伝達速度がまるで違う
11、「ストーリー」を見つけるための10のヒント
マイナスをプラスに変えよう
/裏側(バックステージ)を見せる
/体験を売ろう/時間帯を変えてみよう
/お客さんに教えよう&コミュニティをつくろう
/その場で比較して、試してもらおう
/エンターテインメントを売ろう
/あえて売らない、という手もある
/社長をブランディングしよう
/手紙やニュースレターを送ろう
「エピソードのストーリー」は戦術である。
12、マル秘パワーアップキットを公開します
これはぜひ実際に本書を読んでみてください。
たしかに効きそうです(笑)
13、語り続けましょう。 変わり続けましょう。
語り続けることが大切。
しかも、変わり続けることも大切。
「XとYの法則」にもあったように、「売れ続ける」には
X=自分の強みを起動修正しながら、
Y=時代の空気に合わせている
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
興味を持たれた方はどうぞお気軽にお問い合せください。