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【TV】2023年春(4月期)ドラマ メモ #TVドラマ

いったいこんなにたくさんのドラマを観る時間があるのか。
と自分でも思うが、つまらなければ観なければよいので、いったんリストアップしておく。

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【TV】2023年冬(1月期)ドラマ 10本の感想メモ #TVドラマ

誰の得になるのか分からないが、2023年1月スタートのドラマを観たまとめを書いておく。 大河ドラマを除いて12本の第1話を全て観て、結局最後まで観たのは10本であった。 いくつかは惰性で観ていたものもあるが、Tverが無 …

六人の嘘つきな大学生

【BOOK】『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成:著 月の裏側もまた、月である

就職活動という、人生においてもっとも嘘をつき、嘘をつかれ、自分を欺き、美辞麗句の海で溺れる経験ができる貴重な機会において、本当の自分とはどんな自分なのかを問い、追い詰められていく六人の大学生たち。
二転三転、良い人だと思っていた人が実は腹黒いところがあり、でもやっぱりあとから良い面が見えたり。
月の裏側のように、人が人を見ているのは、ほんの一面に過ぎず、人間とは実に多面的な存在であることを、巧みなストーリーテリングで描ききった快作だ。

【野球】WBC日本代表「侍ジャパン」優勝 世界一を奪還に思う「日々鍛錬」の凄み

2023年3月22日、野球のWBC(World Baseball Classic)で、日本代表である「侍ジャパン」が優勝し、世界一の称号に輝いた。 決勝戦はアメリカ代表との戦いで、日本は3−2で勝ち、3大会ぶり3回目の優 …

二重らせんのスイッチ

【BOOK】『二重らせんのスイッチ』辻堂ゆめ:著 アイデンティティは環境によってつくられる

「僕が僕であるために」という歌があったが、自分が自分であるということを証明するには、自分以外の「モノ」が必要である。だが、やってもいない事件の証拠が、ことごとく「それは自分である」と告げていたら、いったいどうやって自分が …

【BOOK】『犬を盗む』佐藤青南:著 人と動物の暗くて深い溝を越えるもの

犬を中心に、殺人事件や動物虐待、保護犬の問題、前科者への偏見、ネット上の誹謗中傷など、さまざまな社会問題が複雑に絡み合い、物語が一つに収斂していく。
人の裏の顔と動物の純粋さの狭間にある、暗くて深い溝を越えられるのは、一体何なのだろうか。

アナザーフェイス

【BOOK】『アナザーフェイス』堂場瞬一:著 厳しさと優しさのもうひとつの顔を持つ刑事

「もうひとつの顔」は、誰にでもある。
家庭での顔、職場での顔、周りの人間関係によって様々な顔を我々は無意識に使い分けている。
そして、それは自分以外の人には「見せられない顔」とも言えるのだ。
子どもが誘拐された内海夫妻に、ある違和感を感じる刑事総務課の大友鉄は、自分自身の「もうひとつの顔」との狭間で揺れ動きながら、事件の真相に迫っていく。
警察小説史上、最も優しい(かもしれない)シングルファーザー刑事の、慈しむ視線が事件を解決へ導く、切ないラストに胸が痛む。

【BOOK】『じんかん』今村翔吾:著 人間の根源を問う大河浪漫

これはもはや「大河ドラマ」である。
読み始めてすぐにそう感じた。
ひとりの男の一生を追う物語は、波瀾万丈と表現するだけでは決して表せない、重く太く深い何かがある、そう思わせたのだ。
「人はなぜ生きるのか」生涯をかけて問い続けた、その答えを、松永弾正久秀は見つけたのか。
本作は、人間とは何かを突きつける、今という時代に読まれるべき慟哭と賛美の書だ。