フォントワークスが先鞭をつけたいわゆる「フォント定額制レンタル」システムですが、モリサワに続いて、ダイナフォントも参戦し、「フォント定額制戦国時代」ともいうべき、苛酷な競争時代に突入した模様です。
ユーザーサイドから見れば利用しやすくなったことは確かですが、全部をどーんと導入するととんでもない金額になってしまいますので、慎重に検討する必要がありそうです。
というわけで、簡単に比較してみました。
FONTWORKS | LETS
販売開始:2002年
使用許諾:1PC1ライセンス
契約年数:3年または1年
提供フォント:フォントワークスがリリースする全ての書体[OpenType 236書体/CID 192書体/OCF 117書体](2009年12月現在)
価 格:入会金 31,500円/1事業所(初年度のみ)
年会費 3年コース 25,200円/1PC/1年間
1年コース 37,800円/1PC/1年間
※表示価格はすべて税込み価格です。
特 徴:放送業界やゲーム業界、教育機関、公共団体など各業界向けのプランあり。「イワタLETS」「タイプバンクLETS」「白舟LETS」「方正LETS」など他社フォントベンダーが賛同して展開。
アプリケーション:ユニバーサル フォント管理ツール『LETS FontACE』 フリーウェアのフォント管理ツール『LETS FontACE Lite』
備考欄:申し込みのPC台数に応じて年会費を割引、プリンタオプション
MORISAWA PASSPORT モリサワ パスポート | 株式会社モリサワ
販売開始:2005年8月22日
使用許諾:1PC1ライセンス
契約年数:3年または1年
提供フォント:契約時にリリースしている全てのモリサワフォント*を最新のフォントフォーマットで一括提供/*1394書体 | 一部の書体はパッケージのみの販売(2009年11月現在)
提供書体一覧URL:http://www.morisawa.co.jp/font/products/passport/fontlist.php
価 格:52,500円(税込)/年
アプリケーション:FontKeeper フォントキーパー、GlyphPalette グリフパレット
備考欄:契約継続年数割引、総合ポイント割引、一括支払割引、プリンタオプション
その他:「MORISAWA PASSPORT ONE」店頭にて購入後、すぐに使える
DynaSmart製品トップページ
販売開始:2010年3月26日
使用許諾:1PC1ライセンス
契約年数:3年または1年
提供フォント:OpenType Standard for Macintosh&Windows/235書体
TrueType for Macintosh(外字付)/116書体
OpenType Pro for Macintosh&Windows/59書体
OpenType Standard for Macintosh&Windows中国語/52書体
ATM-CID for Macintosh/150書体
TrueType for Macintosh 中国語/52書体
TrueType for Macintosh/242書体
提供書体一覧URL:http://www.dynacw.co.jp/dynasmart/list/tabid/374/Default.aspx
価 格:DynaSmart:26,250円/年
DynaSmart Plus:31,500円/年
特 徴:日本語フォントだけでなく、中国語フォントを自由に使える (簡体字・繁体字合わせて104書体)
備考欄:Windows用のTrueTypeフォント423書体(日本語フォント・中国語フォント)を追加した「DynaSmart Plus」も2010年4月9日より開始
その他:教育機関向けプランをお申込みのお客様は事前確認が必要
◎新規登録の初年度だけ見ると、LETS > MORISAWA PASSPORT > DynaSmart の順で高額ですが、
次年度からは、単年契約の場合、MORISAWA PASSPORT > LETS > DynaSmart の順になる。
最後発のDynaSmartが安さで仕掛けてきたとも言えますね。
◎各ベンダーとも書体数は充分すぎるくらいあります。デザイン職ならどれかひとつで事足りるのでは?
どれかひとつを選ぶとしたらMORISAWA PASSPORTでしょうかね。(ウチはそうです)
ただ、エディトリアル関係だと、それこそ色々と取り揃えておかないと厳しいかもしれません。
◎フォント管理アプリは、どれも使い物にならないという噂が大勢を占めています。
有料ですが、Suitcase Fusionなどを導入したほうがいいでしょう。
◎Dynasmartの中国語書体は他にはない特色です。今後需要が伸びる気がしますが、どうでしょうか。
政府が観光立国を目指して観光庁が出来ましたし、外国人観光客を誘致するにあたって、外国語パンフレットなどの需要は増すことも予想されますしね・・・。
また、データ入力などの単純作業だけでなく、DTPそのものを海外へ外注する動きも増えてきそうです。インドや中国では恐ろしく安い値段で請け負っているらしいですし・・・。(ノ゜0゜)ノ オオォォォォォォー
とりあえず、こんなところでしょうかね。
気になる点などありましたら、コメントまたはTwitterなどでお知らせください。
フォローとかしちゃいなよ!ww
Twitter: http://twitter.com/gladdesign
あと、フォントの商用利用に関して、古い記事ですが、こちらに詳しく解説されていましたので、ご参考に。
●無償で商用利用できて品質の高い日本語フォント一覧 – Liner Note
参照
ダイナコムウェア 年間ライセンス『DynaSmart』開始 -DTP note
PAGE 2010:ダイナコムウェア、年間ライセンスシステム「DynaSmart」を展示 - MACお宝鑑定団 blog(羅針盤)
ダイナコムウェア、多彩なフォントが使える年間ライセンス、2万6250円から