【BOOK】『不発弾』相場英雄:著 金と強欲と贖罪の狭間の物語
日本は1980年代のバブル景気の前夜と弾けた後、30年以上経った。
臭いものには蓋をして先延ばしにしてきたいま、「大掃除」に迫られている。
そんな現実をリアルに感じさせてくれる作品だ。
日本は1980年代のバブル景気の前夜と弾けた後、30年以上経った。
臭いものには蓋をして先延ばしにしてきたいま、「大掃除」に迫られている。
そんな現実をリアルに感じさせてくれる作品だ。
暗く重い衝撃作であった。読後に残ったこの灰色のどろりとした重みのある感情は、否応なしに「おまえも当事者だ」ということを自覚させるには充分すぎるほどだ。
観終わった後、何とも言えない、胸の深い部分にドロドロとしたヘドロのようなものがべっとりと張り付いていて、それがボタボタと床に落ちていくような、そんな不快だけれど、これで少しつまりが取れて安堵できるような、そんな不思議な感 …
本作は第153回(2015年)芥川賞を受賞、それを機に一時はメディアに露出しまくっていた羽田圭介さんの著作。分量は単行本で121ページとそれほど長くないせいか、入手してすぐに一気に読んだ。
読後感は、なんだか古めの日本映画を観たあとのような、独特のざらっとした感触が残った。
決して派手なストーリーではなく、字面を追っていくと淡々と進んでいく物語だったが、実は深い示唆を感じさせる作品でもあった。
Photo by OC Gonzalez on Unsplash 何の前知識なしに、タイトルだけで手に取った。いわゆる「ジャケ買い」である。 ラストのどんでん返しもさることながら、自分の制御できる範疇を越えたところで周り …
「バッセン」とは「バッティングセンター」のことである。 ただ、飛んでくるボールをバットで打ち返す。 ただそれだけの施設なのに、全国津々浦々にあるのは、考えてみれば不思議である。 おそらく、野球をやったことがない人でも、人 …
Photo by Thomas Park on Unsplash 読んだ。泣いた。なぜこれほどまでに泣けるのだろうか。 本書を宣伝するなら何といえばよいだろうか。 重松ワールドの幕の内弁当・広島お好みソース味、とでも言う …
『ギフテッド』山田 宗樹 (著) 全くの予備知識なしで読み始めたが、ページをめくる手が止まらなかった。 久々に一気読みした。